2011年8月 7日 (日)

「病客」


先日、家内の心臓の調子が悪くなり、心臓病の専門医で有名な榊原病院に行った。そこで初めて目にしたのが「病客」という言葉である。

一般的に、医者や病院が相手にする病人は「患者」と呼ばれるのが普通である。しかし、この病院ではロビーや通路など至る所に貼られている文書に「患者」という言葉は一切使われておらず、すべてが「病客」という言葉で表現されている。

「患者」というのは「患(わずら)っている者」という意味であり、もともとあまり好きな表現ではないが、まあ、健康ではないのだからしかたがない。しかし、この病院で表現されている「病客」というのはいやらしい。

「客」というのは、商売人が金を儲けさせてくれる相手を呼ぶときの呼び方であり、医者が治療目的で来た病人を「客」と呼ぶのは、いかにもその病院が「病人相手の客商売をやっています」という本音を露骨に表しているように思えるからである。

もちろん、映画やお芝居に出てくる<赤ヒゲ先生>に会うことはめったにないのだし、<医は仁術である>といった建前論は現代社会には通用しない。利益を上げなければ病院経営は成り立たないのであるから、正直と言えば正直なのであるが、やはりそこにはつつましやかな態度があってもいいと思う。

ちなみに、googleで「病客」を検索してみると最初のページの大部分をわが「榊原病院」またはその系列病院のHPが占めている。ひょっとすると、「病客」の初出はこの病院かもしれない。ちなみに、この表現を話題にしたブログもあったが、その日付は2007/10/30であった。

なお、「病客」の最も丁寧な形は「御病客様」であった:
<当院は信頼の医療に向けて、御病客様に良い医療を受けていただけるよう日々努力を重ねています。(医療法人道仁会 道仁病院)>

みなさんがお世話になっている病院やクリニックはどうですか?

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